小児の泌尿器の病気
子どもの泌尿器のトラブルは、体の成長や生活習慣が関係することが多く、適切に対応すればほとんどが改善します。中でも多いのが、亀頭(きとう)包皮炎(ほうひえん)と、おねしょ(夜尿症)です。どちらも珍しい病気ではなく、家庭で気づいたときに早めに相談することで安心できるケースがほとんどです。
よくある病気と症状
●亀頭包皮炎
男の子に多いトラブルで、ペニスの先(亀頭(きとう))や包皮が赤く腫れ、痛みやかゆみ、分泌物が出ることがあります。包皮の内側にたまった汚れ(恥垢(ちこう)や尿の残りかす)が菌の温床となることが多く、大腸菌やブドウ球菌などが主な原因菌と言われています。トイレ後にしっかり拭き取れない、入浴時に包皮の内側を十分に洗えていない、また汗や蒸れなどが続くことでも炎症が起こりやすくなります。
症状が強くなると排尿時に痛みが出てトイレを嫌がることもあります。炎症を繰り返すと包皮の動きが悪くなり、さらに汚れがたまりやすくなるため、早めの受診が安心です。
●おねしょ(夜尿症(やにょうしょう))
おねしょとは、5〜6歳を過ぎても寝ている間におしっこを漏らしてしまう状態を指します。多くは成長とともに自然に治まりますが、おねしょ以外に尿路の病気が隠れていないかを確認することが大切です。まれに尿路奇形という病気の方がいます。
当院では、まず他の病気が隠れていないかを検査し、必要に応じて、おねしょを感知するとアラームで起こすことで、少しずつ排尿のコントロールを学ぶ訓練(アラーム療法)を提案しています。
当院での診療内容
●亀頭包皮炎
亀頭包皮炎では、症状の程度に応じて抗菌薬の塗り薬(ゲンタマイシン軟膏など)を使用します。炎症や感染が広がっている場合には、小児向けの飲み薬の抗菌薬(セファレキシン細粒など)を処方することもあります。
飲み薬には、甘味がついた細粒やシロップタイプがあり、飲みにくいお子さんには服薬のコツやゼリー製剤を利用する工夫もお伝えしています。いずれも小児への使用が保険適用されている薬剤です。
●おねしょ
夜尿症については、当院として積極的に治療を進めるというよりも、まずは、おねしょ以外の病気が隠れていないかを確認します。ほとんどのお子さんは成長とともに自然と改善するため、基本は焦らなくて良いとお伝えしています。ご家族が希望される場合には、アラーム療法といった訓練方法や、学校行事などでどうしても失敗できないときに限って臨時の薬を使うこともあります。
医師よりひとこと
亀頭包皮炎は決して珍しい病気ではありませんが、痛みや赤みが強いとお子さんが排尿を嫌がり、保護者の方も心配されると思います。悪化を防ぐには、症状が出たら早めに受診していただくことが一番です。当院では、まずしっかり診察し、必要なケアやお薬をわかりやすくお伝えします。
おねしょは成長とともに自然に治ることが多く、焦る必要はありません。お子さんやご家族が困っているときは、アラーム療法や行事前の臨時薬など、無理のない方法を一緒に考えていきます。まずは気軽にご相談ください。
監修・文責:大山クリニック 院長 大山伸幸


