当院の特徴
専用の出入り口はもちろんバリアフリー。車椅子の方も安心です。
明るく清潔な室内で快適に透析を受けていただきます。
透析時間
ご都合に合わせた透析時間をお選びいただけます。
午前: 8:00~12:00
午後:13:00~17:00(月・水・金)
休診日:日曜日
オンラインHDF
オンラインHDF(血液濾過透析)は透析中の血圧を安定させ、足のイライラ感(レストレスレッグ症候群)をはじめとした慢性透析に伴うさまざまな合併症の改善に効果が期待されています。当院ではすべての患者様にオンラインHDF(血液濾過透析)を受けていただくことができます。
オンラインHDFのしくみ
これまでの血液透析に「ろ過」を加えた治療法のことを「血液透析ろ過(HDF)」と呼びます。HDFではダイアライザー(透析の中で腎臓の役割をしてくれるフィルターのこと)で透析する際に補液を加えることで、血液透析より多量のろ過が可能になります。すると、血液透析では十分に抜けなかった大きめのたんぱくを取り除くことが可能になります。オンラインHDFでは、オフラインHDFのように透析器のそばに吊した補液バッグからの補充液を使用するのではありません。オンラインHDFでは、それ専用に精製した大量の透析液をそのまま補液します。すなわち、十分な量の補液を加えることで、より多くのろ過を実現することで、オンラインHDFはこれまでの透析やオフラインHDFと比べても、はるかに 多くの老廃物を取り除く ことができるようになったのです。
透析液を大量に補充しても大丈夫なの?
オンラインHDFで補充する透析液は、ダイアライザーの直前で透析回路の中に入ります。血液と一緒になった透析液は、ダイアライザーの中ですべてろ過されて捨てられます。したがって、オンラインHDFで 余分な液体が体の中に入ることは全くありません 。
透析液を血液回路に補充しても大丈夫なの?
透析液を補充液として使用するためには、厳重な水質管理が必要になります。通常の透析で使用されている透析液は細菌やその毒素であるエンドトキシンという物質で汚染されています。しかし、オンラインHDFを行うためには、細菌やエンドトキシンを測定感度以下になるまで清浄化させなくてはなりません。通常、エンドトキシンを防ぐエンドトキシン捕捉フィルターという機器を取り付けて対応しますが、根本的には透析液を作る段階からの清浄化が必要となります。
当院では オンラインHDF専用の浄水器、フィルターを備えています 。また、院内で透析液の供給に関わる配管は定期的に熱水消毒を行い、細菌が発生しないように細心の注意を払っています。
透析期間が長くなると透析アミロイドーシスの危険
オンラインHDFの代表的な利点のひとつとして、透析アミロイドーシスの予防があります。腎不全状態においてはβ2-ミクログロブリンという物質が体内に蓄積して合併症を引き起こします。なかでも、手首の関節に蓄積したβ2-ミクログロブリンは神経を圧迫して、手の親指から中指にかけて痛みやしびれが出現する手根管症候群を引き起こします。透析が長くなるほど手根管症候群を起こす割合は高くなり、10年以上の透析を受けると、半数以上の方に手根管症候群が起こると言われています。そして、しびれや痛みがひどくなると手術が必要になります。
オンラインHDFはアミロイドーシスを予防・改善します
オンラインHDFではこのアミロイドーシスの原因となるβ2-ミクログロブリンを効率的に取り除き、 手根管症候群の発症を予防 することが確認されています。また、現在すでに手根管症候群を発症している方においても、その症状を緩和し、病状の進行を抑えます。
より良い透析とは
腎臓は24時間、1年365日休まずにからだの老廃物や余分な水分を処理して、健康な体を維持しています。腎不全になられた方では、透析療法がこの働きを担っています。しかし、どうでしょう。一般に透析は週3回、1回4時間で行います。これでは、体内の急激な変化により身体はストレスを受けてしまいます。また、老廃物の処理も十分に行うことができません。したがって、より生理的で体に負担の少ない透析療法を目指して、1回8時間の長時間透析(オールナイト透析として行われることが多い)や毎日透析(1回3時間で週7回透析する。ただし保険診療では毎日透析は認められていません。)などが推奨されています。しかしどうでしょう。1日8時間の透析も、毎日の透析も、いずれも負担が大きく、現実的ではないとおっしゃる方が多いと思います。そこで、透析の時間や回数はこれまで通りで、 老廃物の除去をより生理的に行うオンラインHDF が「より良い透析」として注目されているのです。
現役で働く方にお勧めです
働き盛り、現役世代で透析されている方の場合、食事摂取量も多く、時間も不規則になりがちです。したがって、体内ではより多くの老廃物が発生し、その除去のためには十分な量の血液透析が必要となります。そのためには、より長時間の透析が望ましいとされています。しかし、現役世代の方は時間的にも忙しく、十分な透析時間を確保できない方も多く、結果としてさまざまな合併症が早期から発生してしまう原因となっています。
オンラインHDFは通常の血液透析に比べて、 より多くの老廃物を、効率よく体内から除去する ことが可能です。すなわち、より生理的で、現役世代の方々にとりましても体に優しい透析方法と言えます。食事制限が難しい働き盛りの方にとっては、お勧めできる透析と言えます。
透析導入間もない方に
透析導入して間もない頃は、まだ尿量も多いため体重増加も少ない方がほとんどだと思います。この時期は透析時間も3時間程度と短くてすむので、負担の少ない透析と言えるでしょう。しかし、数年以内に尿量はほとんどなくなり、透析毎の体重も増加するようになり、透析時間も4時間以上の長くなります。
オンラインHDFはより生理的な方法で老廃物を除去することで、透析導入後の 尿が出ている期間を長くする ことができると言われています。すなわち、透析導入後3-4年経っても、まだ十分な尿量があり、3時間透析のままで維持し、元気でいられる透析方法なのです。
自尿期間を長く保ちます
自尿がなくなると透析毎の体重増加が大きくなり、透析時間が長くなるだけではありません。尿をためる役割をしている膀胱に尿がなくなり、空っぽになると、細菌が侵入して感染を起こしやすくなります。腎不全で透析をされている方は免疫力が低下していますので、膀胱炎が全身の感染症を引き起こす原因になることがあります。慢性膀胱炎を防ぐためにも、自尿が出ることはとても大切です。繰り返しになりますが、オンラインHDFはより生理的な方法で老廃物を除去することで、透析導入後の 尿が出ている期間を長くする ことができると言われています。すなわち、透析導入後3-4年経っても、まだ十分な尿量があり、膀胱炎となる機会を減らすことで、元気でいられる透析方法なのです。
生命予後を改善し長生きのための透析
一昔前に比べて、現在の透析医療は進み、透析患者さんでも長期生存が当たり前の時代となっています。そのなかでも、「オンラインHDFは、通常の透析方法に比べて、より長生きできる」、という研究報告が発表されています。
オンラインHDFは単に快適な透析ライフを送るだけでなく、 より長い人生を謳歌できる 可能性があるのです。
透析中の血圧が安定します
慢性腎不全に対する維持透析では、一般に週3回、1回4時間程度の透析治療を受けることになります。本来なら24時間休みなくはたらいている腎臓の代わりを、わずか2日に1回4時間の透析で補うわけです。ですから、この4時間の中で、いかに多くの老廃物を除去できるかが、治療においてもっとも重要事項となります。ところが、透析中に血圧が下がってしまう方がいらっしゃいます。血圧が下がると、透析するために必要十分な血液量を確保することができず、結果として不十分な量の血液透析で終わってしまいます。これでは、せっかく透析療法を行っても、十分な老廃物を除去するという目的も達成されず、さまざまは合併症が起きやすくなってしまいます。
オンラインHDFは心臓への負担が少なく、 透析中の血圧が下がりにくい と言われています。
透析中に血圧が下がってしまう方には、オンラインHDFは特にお勧めです。
貧血が改善します
オンラインHDFではエリスロポイエチンの働きを邪魔する物質を効率的の除去することで、 透析患者さんの貧血を改善 し、歩いたり運動しても息切れすることがなくなり、体調がよくなります。
足イライラ症候群でお悩みの方に最適です
オンラインHDFでは不要な老廃物を効率よく除去することで、まだ原因のはっきりしていない関節痛や足のイライラ感を改善することが報告されています。これまでの研究で、からだの炎症の原因となっているサイトカインと呼ばれる物質をオンラインHDFが除去できるための効果だとされています。
足イライラ症候群でお悩みの方には、ぜひオンラインHDFをお勧めします 。食欲が出て栄養状態が良くなります
慢性腎不全では、透析療法が長期になるにつれて、だんだんと食欲が低下して、やせ体型になってしまうことが多く見受けられます。最近に研究では、透析の患者さんがやせて、ドライウェイトが下がると、生命予後も悪化することがはっきりと示されています。すなわち、食欲を保ち、ドライウェイトを適正に維持することは、大変重要なことなのです。腎不全ではレプチンという食欲を低下させる物質が蓄積することが知られています。
オンラインHDFはこの レプチンという食欲を低下させる物質を効率よく除去する ことができ、その結果食欲は維持されると言われます。ただし、食事量が増えることでリンなどが蓄積しないように注意しなければなりません。
オフラインHDFとは違います
血液透析ろ過(HDF)はオンライン式とオフライン式があります。透析器のまわりに点滴のバッグが多くつり下げられているのは、オフラインHDFです。オフラインHDFもろ過をしてくれるのですが、ろ過する量が十分ではありません。一般のオフラインでは透析の時に10-12Lほどの補充液を入れてろ過をします。一方、オンライン透析では補充液の量が20-50Lで、 オフラインHDFと比べて最大5倍以上のろ過が可能です 。HDFでしっかりと老廃物を除去するためには、オンラインHDFによる十分な量の補充液が不可欠なのです。
まずは当院でオンラインHDFを試してみてください
このようにさまざまな効果が期待できる オンラインHDFをまずは一度、当院でお試しください 。透析を始められて間もない方も、10年以上透析を続けてこられて、さまざまな合併症でお悩みの方も、どなた様にもオンラインHDFをお試しいただくことが出来ます。費用のご心配は全く必要ありません。また、これまでの透析をオンラインHDFに変更することで、費用の負担が増えることは一切ありません。
当院は、いつでも皆さまの快適で、健やかな透析ライフを職員一同、全力で応援します。
お電話でのお問い合わせは、0776-29-0080へ、
メールでのお問い合わせは oyama.clinic2015@gmail.com へどうぞ。
お待ちしています。