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男性更年期障害

注目の男性更年期障害

これまで女性だけのものと思われていた更年期障害は、実は中年男性にもよく似た症状が起こることがわかり、注目されています。疲れがとれない、性欲が低下する、よく眠れない、トイレが近くなる、日々の充実感がない、仕事に集中できない、いつもイライラして怒りっぽくなる、などの多彩な症状が特徴です。この男性更年期障害の診断、そして治療の鍵となるのが男性ホルモン、すなわちテストステロンなのです。

男性更年期障害の原因はテストステロンの低下

男性ホルモンの一種であるテストステロンは20歳代にピークを迎えてからは加齢とともに徐々に分泌量が低下します。しかし、女性の更年期障害の原因となる女性ホルモンのような急激な低下ではないために、男性はその変化を自覚しにくいこともあります。しかし、この男性更年期障害は実に様々な症状をもたらします。ほんの一例ですが、血管神経症状として「ほてり・のぼせ」、神経症状として「不眠、不安、頭痛、めまい」、運動器症状として「肩こり、筋肉痛」、全身症状として「疲れ、倦怠感」、排尿症状として「頻尿、残尿感」、性機能症状として「性欲低下、ED(勃起不全)」などがあります。なかでも、「疲れやすい、身体がだるい、疲れが取れない、体力が落ちた、気力や意欲がなくなった」、などは多くの更年期障害の男性に共通する代表的な症状です。これらの男性更年期障害の症状は、精巣機能の老化によりテストステロンの分泌が衰えることから、加齢性腺機能低下症(LOH症候群)と呼ばれています。

すぐに始めよう、LOH症候群の対策

男性更年期対策で重要なことは、ずばり男性ホルモン力を高めることです。そして日常生活において男性ホルモン力を高めるポイントは、食生活、ストレスコントロール、運動です。

食事は栄養的なバランスを考えましょう。特に動物性タンパク質の摂取を増やして肉食系男子を目指しましょう。肉ばかりでなく、DHA、EPAなどを多く含んだ青魚も良いでしょう。野菜ではタマネギに含まれる硫黄化合物がテストステロンを上げる効果があると報告されています。ニンニクはタンパク質と一緒に摂取することでテストステロン増強作用があると言われます。ニンニクたっぷりの餃子やガーリックステーキはお勧めです。山芋に多く含まれるDHEAは男性ホルモンを上げる効果があると言われており、補中益気湯をはじめとした漢方薬の素材にもなっています。

働き盛りの方は職場などでのストレスが多いと思います。ストレスが多い生活は男性ホルモンの産生を低下させてしまいます。とはいえ、外的ストレスをコントロールすることは容易ではありません。そんな方にお勧めなのが、「好きなこと」を見つけることです。大好きな趣味に熱中すると、脳内伝達物質であるアドレナリン、ドーパミンの分泌が亢進し、集中力も高まります。

運動不足や肥満は男性更年期障害とも密接に関連しています。肥満は脂質異常症、高血圧症、糖尿病などの生活習慣病の原因となるだけでなく、テストステロン分泌を低下させると言われています。一方、適度な運動は肥満を解消するのみならず、テストステロン活性維持にも有用です。ぜひ週末は大好きなスポーツで汗を流すことをお勧めします。

ホルモン補充療法

様々な対策をしても更年期症状が改善しない方には、不足している男性ホルモンを補充する治療があります。男性ホルモン補充療法(ART)は男性更年期障害を有する40歳以上の男性で血液中のテストステロンが低下している場合に適応となります。血液中のテストステロンは測定時間によって大きく変化しますので、午前中の早い時間での採血が必要となります。初診の方は、必ず午前10時までにご来院下さい。ARTの具体的方法としては、テストステロンを筋肉注射で投与します。注射は2-4週毎に主に行うのが一般的です。ただし、前立腺がんで治療中の方や前立腺がんの疑いのある方、その他重篤な腎機能障害、肝機能障害がある場合にはARTができない場合があります。詳しくは当院専門医にご相談下さい。

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